麦焼酎の中でも特にプレミアのついているお酒ですから、名前を聞いたことのある方も多いでしょう。
深い味わいと香り、何よりオーク樽で長期熟成させたために色づいた琥珀色の液体は、まるでウイスキーのようです。
販売しているのは、宮崎県の酒造メーカー「黒木本店」。
HPを見ると分かるように、原材料へのこだわりもひしひしと伝わってきます。
黒木本店で作られるお酒の一つ一つにしっかりとしたこだわりがあり、愛情が感じられます。
「百年の孤独」は、世界的ベストセラーとなった、ガブリエル・ガルシア=マルケスの同名の小説「百年の孤独」からつけられています。
この小説は、著者が17歳の頃から何十年とかけて執筆した大作。
ブエンディア一族の100年に渡る栄華盛衰を描いたものですが、一言では言い表せない程様々な出来事が起こります。
心理描写がとにかく少ないまま大量の具体的な事実が次々と語られ、とにかく大作なのも相まって賛否両論は多いようですが、20世紀を代表する名作と言われています。
この作品を黒木本店の社長が大好きだそうで、自身が作ったお酒の名前に採用したということです。
お酒造りにかける思いや深みは、「百年の孤独」を読むとより強く感じられると思います。
また、百年の孤独と言えば、一つ一つスタッフさんがつつんでいるというカバーも有名です。
ここには、ジャズ奏者「エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)」の名言が控えめに添えられています。
エリック・ドルフィーもまた、社長が愛し、リスペクトしているうちの一人です。
エリック・ドルフィーは60年代を活躍したジャズ奏者で、僅か36歳という若さでこの世を去りました。
彼の演奏はジャズ評論家から「馬のいななき」と称され、奇矯さをてらった潤いのない音楽と酷評されていました。
しかしそうした評価とは関係なく、リスナーの間で彼の評価はじりじりと上がり、今ではモダンジャズに新しい境地を開いた天才の一人として認知されています。
若くして亡くなっているため、彼の音源はとても少ないですが、名著がいくつも存在します。
「百年の孤独」に添えられた名言も、その名著と呼ばれるアルバムの中に収録されていた言葉です。
彼が亡くなる20日前に録音され、彼の死後発売された遺作「Last Date(ラスト デイト)」。
このアルバムの最後に、彼の肉声が録音されています。
彼のこの言葉はお酒造りにも通ずる部分が多く、自身のお酒にもその明言を添えたと言います。
G・ガルシア=マルケスの名作、そしてエリック・ドルフィーの名言。
後世に残したいと思えるものは、人の心に強く残るという共通項があります。
そうしたものになって行ってほしいという、麦焼酎「百年の孤独」に込められた強い愛情を感じました。
最後に、エリック・ドルフィーの名言を。
「百年の孤独」を飲んで、彼の名作たちを感じられるように。
When you have music,after it's over,gone in the air.
You can never capture it again.
音楽とは、ひとたび発せられてしまうと、二度と取り戻すことは出来ない。
お酒も、全く同じものを作ることはできません。
その一杯一杯が、人生でただ一つのものなのです。
そんな想いのこもった麦焼酎「百年の孤独」。
飲み方はオンザロックで。
ツイート
探偵BAR ANSWER all rights reserved