探偵うんちく「シャーリーテンプル」_六本木探偵バーANSWER

シャーリーテンプル(Shirleytemple)

みなさま、バーってどんなところでしょう?

お酒をおいしく飲むところ。
一日を楽しく、あるいは悲しく過ごしてしまった人が、明日に向けて気持ちを切り替えるため、気持ちを穏やかにするところ。
大切な人と一緒に、お酒の力と雰囲気を借りて、次のステップへ進む手助けを得るところ。
どれもこれも正解です。

いろいろ試行錯誤して、あるいは何度も通ううちに自分とバーとのうまい付き合い方を見つけた方々は、実にスマートにバーへいらっしゃいます。
そういったプロのお客様が居る一方、「探偵BAR」へいらっしゃるお客様の割合としては、バー自体あまり行かれない方が多いのです。
理由はもちろん、うちは普通のバーではなく探偵がバーテンダーの「探偵BAR」だから、お酒に興味がなくとも、探偵に興味を持ってお越しになる方もいらっしゃるんですね。

探偵の話をするのは勿論楽しいですし、お客様の喜ぶ顔を見るのはとても嬉しいことです。
けれど、バーの話・・・つまり、お酒の話になった途端、困った顔をされる方が多いのです。

「何を頼んだらいいのか分からないの」
「あまりバーに行かないから、お酒の種類も何もわからなくて」

そう言って、少し恥ずかしそうにされるお客様が多いのです。
でも、何も恥ずかしがることはありません。
どんなものでも「初めて」を乗り越えて今があるように、バーへいらっしゃるのが初めてでも、それはなんの恥ずかしいことでもありません。

それに、お客様がお酒に詳しい必要なんて実はないんです。
バーには、お酒に詳しいバーテンダーが控えています。
そしてバーにいらっしゃるお客様に、どれだけお酒の魅力を伝えることが出来るかと、楽しんでもらえるかと、うずうずして待っているんです。
だから(好きな人に良い恰好がしたい、という事がない限り)バーに行く前に無理してお酒を覚える必要は、あまりありません。
それに、いきなりたくさんの知識を覚えるのはとても大変です。
それでお酒が嫌いになってしまうなんて本末転倒です。
そんなものは、貴方を楽しませたくてうずうずしている、店のバーテンダーにお任せください。
バーへ行く時に一番大切なのは、お酒の知識でもなんでもなく、「自分の好みをきちんとバーテンダーに伝えられること」なのですから。

さて、探偵バーへいらっしゃる方の中には、まれに「お酒が飲めない」方もいらっしゃいます。
お酒を飲む雰囲気はとても好きなのにアルコールが苦手で、気後れしてしまったり、申し訳ないと感じられてバーにはなかなか来れないという方です。
バーは、もちろんお酒を楽しんでもらう場所でもありますが、同時にその雰囲気を楽しんでもらう場所でもあります。
お酒が飲めないという方も、その雰囲気を楽しみにいらしていただければいいのです。

でも、だからといってオレンジジュースやグレープフルーツジュースなんかじゃ味気ない。
まるでアルコールを飲んでいるかのように、素敵なキラキラした飲み物を飲みたい!
そんな方のために、ノンアルコール・カクテルをご紹介したいと思います。

そのカクテルは、シャーリー・テンプル。

名前の由来は、当時「アメリカの小さなプリンセス」と言われるハリウッドの少女スター「シャーリー・テンプル」から。

現在は80歳のおばあちゃんになられたシャーリー・テンプルですが、子役として活躍していた当時の人気は絶大でした。
アメリカ人は人生のどこかで「ディズニー」、「オズの魔法使い」、そして「シャーリーテンプルの出演した映画」と接する機会があると言われています。
演技が素晴らしいとかそういうこともあったと思いますが、何より彼女の無邪気な笑顔や、少女らしさを失わない明るい雰囲気が、当時デフレ社会だったアメリカの人たちの癒しとなっていたのは間違いありません。

彼女の絶大な人気は、確固とした形として残されています。
アカデミー賞をわずか6歳で受賞。
当然最年少記録で、今もそれは破られていません。

毎年シャーリー・テンプルの誕生日には彼女の特集が組まれるなど、新しいファンを今も増やし続けている国民的スターです。

そんな彼女が活躍した1930年代は、アメリカで禁酒法が廃止となり、家族連れでお酒が飲めるようになった時代。
大人がアルコールを飲んでいる時に、一緒にいる子供が飲めるようにと発明されたソフト・ドリンクです。

スタンダードな材料は、レモン・ライム・ソーダがベースで、グレナデンシロップを加えた、甘酸っぱいノンアルコールカクテルです。

ルビー色の液体は、光を当てるとソーダの泡がキラキラと光っていて、アルコールが入っていなくとも、まるで宝石のような存在感をたたえています。
まさに大人の世界で活躍した、シャーリー・テンプルのためのキラキラとしたカクテルです。

シャーリー・テンプルのカクテルには、彼女の美しいブロンドの巻き髪に見立て、らせん状に剥いたレモンの皮をデコレーションしなければならないというルールもあったりします。

更にいうなら、このシャーリーテンプル、多くの派生レシピが存在します。

派生の中でもスタンダードなレシピとしては、グレナデンシロップ+ジンジャーエールが有名です。
グレナデンシロップを入れるので、ジンジャーエールは甘めのものを使用すると良いと思います。

また、子供のためのカクテルだというのに、それだけではやっぱり物足りないという事なのか、アルコール入りのレシピも存在します。
京都の方ではこちらの方がスタンダードだったりするので、シャーリーテンプルという名前だけで「ノンアルコールだ!」と思わないよう、アルコールの有無は確認した方が良いかもしれませんね。

蛇足。
シャーリーテンプルの名を冠したこのカクテル、その張本人であるシャーリーにはあまり受け入れられていないようです。
子供のころから今まで、精錬純白に育った彼女の性格からして、バーという「おとな」な世界で自分の名前が使われている、広まっていることに、違和感を感じているんだとか。
その彼女らしさが、まさにこのカクテルにふさわしいというなんとも矛盾をはらんだネーミングなのでした。

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