マラスキーノという単語を聞いたことがあるかもしれない。
「マラスキーノチェリー」
カクテルやパフェの飾りとして、紅一点となるさくらんぼ。
甘くて、アーモンドの風味がする、漬け込まれた真っ赤なさくらんぼ。
一度は見たことがあるだろう。
ちなみにプリンアラモードに乗っているのは違いますよ。
このマラスキーノチェリー、今はシロップや着色料、さらに香りづけされて作られているが、そもそもはリキュールに漬け込まれて作られたもの。
そのリキュールこそが「マラスキーノ」
また逆に、マラスキーノはチェリーから作られたリキュールだ。
チェリーから作られたはずなのに、アーモンドの香りがする。
これは、チェリーの種が残って一緒に粉砕されることによるのだとか。
このネーミングは、マラスカ種のチェリーを使用したことから。
チェリーの樹1本からマラスキーノ5本しか作れないという。
意外と貴重なお酒なのだ。
そしてこのボトルの包装は特徴的。
くるくる巻かれた黄色い部分は、ストローラッピングと呼ばれる。
そもそもは、元祖であるルクサルド社がこのリキュールを印象付けようと、緑の細いストローを巻くことから始まった。
誰かがやれば、誰かが真似する。
結局マラスキーノといえばストローラッピングという位になってしまった。
輸送するのに、破損も防げて画期的だったんだとか。
今は、ストローではなく籐(とう)という植物で巻いている。
さて、チェリーのリキュールと言えば、これと「チェリーヒーリング」。
チェリーヒーリングは、スピリッツにチェリーを漬け込むため赤色。
対してマラスキーノは、蒸留するため無色透明。
どちらも「チェリーブランデー」と呼ばれるが、製法が違うので味わいも違う。
ちなみにブランデーと言っているが、リキュールの分類。
チェリーを原料として作ったブランデーは「キルシュ」という名前になる。
なんともややこしい。
チェリーヒーリングの方が、バーに置いてある率は高いかもしれない。
シンガポールスリングやチェリーブロッサムなど、比較的名前の知られたカクテルに使用されるためだ。
これをマラスキーノに変えて作ることは出来ない。
マラスキーノを使ったカクテルでも良いものはたくさんあるが、何ダッシュかしか入れないものも多い。
例えば、アデイアルやセブンスヘブンなど。
どちらかというと、香りづけという位置づけになっているようだ。
探偵バーアンサーでは、ルクサルド・マラスキーノをメインに使った「美人になるカクテル」を期間限定で提供している。
是非お試しあれ。
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