飴玉でもグミでもアイスでも、味のレパートリーとして絶大な人気を誇るコーラ味。
そんな人気者をお酒の世界にも登場させてみた、といった感じのこのカクテル、男女共に人気ですよね。
比較的若い世代に人気のこのカクテル、実はポップなイメージとはかけ離れた歴史を持っていたりします。
そもそもこのキューバ・リバーという名称ですが、本来のものを英語風に読んだ名称なのだそうです。
もしくはスペイン語風にクーバ・リブレやクバ・リブレと呼ばれることもあるとか。
本来は「Cuba libre」というスペルで、「キューバ・リブレ」と発音するのが正しいようです。
ではでは、その「キューバ・リブレ(Cuba libre)」とはどういった意味合いでどんなカクテルなのでしょうか。
それは、キューバの独立戦争の合言葉として使われた「Viva Cuba Libre(キューバの自由万歳)」にちなんで作られたカクテルなんだそうです。
う、うーん、なんというワールドワイドなカクテルなのか。。
キューバは、1492年に大陸を発見されてからはすぐ、1511年にスペインによって植民地化が進み、先住民への虐殺や奴隷化が進んだとのこと。
悲劇的にも先住民の方々は侵略や病気で殆どが絶滅してしまったといわれているそうですが、そんな中でも中南米の中継地として発展の途を遂げたというのだからたくましい国です。
そんななか、アメリカとスペインが戦争をおこし(米西戦争)その戦いにアメリカが勝利します。
その影響でアメリカの保護下という形にはなりますがキューバがスペインから独立するという流れになったのです。
そのときの独立戦争において、人々は「Viva Cuba Libre(キューバの自由万歳)」を声にして、そして勝利の祝杯にはキューバ・リブレ(Cuba libre)を口にしたということらしいですよ。
キューバ独立を助けた一人のアメリカ人将校がハバナのバーで、キューバにアメリカ兵と共にやってきた人気の飲料水「コカ・コーラ」と、地元キューバで最も人気のお酒である「バカルディ(ラム酒)」をミックスすることを思いついたとのこと。
そしてその他のアメリカ人将校が次々にこのドリンクをオーダーし、キューバの自由(Cuba Libre) の為に乾杯し、「キューバ・リブレ」と雄叫びを上げたのがこのカクテル誕生の由来だそうです。
とっても歴史のある、感慨深いカクテルですよね。
私なんかは、初めは英語読みそのままに「キューバの川(Cuba river)」という意味だと思っていまして、「ふーん、キューバの川は茶色い泥系なのかしら?」なーんて呑気に思っていながら美味しくいただいておりましたが、先輩探偵に独立戦争時の由緒正しきカクテルなのだと教えていただきびっくりしてコラム書いてる次第なのです(笑)。
いまだかつて、こんなに重厚なテーマを掲げたカクテルを口にしたことがありますか?
ラムをコーラで割る、ということはキューバ産ラム酒とアメリカ産コーラとの融合という意味合いがあり、二つが力を合わせて壁を撃破したぞ!という男達の熱い想いがこめられたカクテルなのであります。
ラムネ味、レモン味、そして最後にコーラ味。
などという軽くてポップな意味合いなんかではないことは、もうおわかりですよね?
暑い夏を戦い抜いた男たちの喉を潤し、高揚させて団結させたこのカクテル、是非アンサーにてお試しあれ。
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