探偵うんちく「インドネシア・アラック」_六本木探偵バーANSWER

アラック

インドネシア・アラック(araq)

調査でインドネシアまで調査に行ったときに衝撃を受けた。
何でこの酒が世に出てこないのか!?
日本であまり売られていないのか!!

衝撃的な出会いをしたのはアラックというお酒。
アラックの話をするためには、これの起源から話をしなければならない。

アラックとはナツメヤシと米を蒸留した蒸留酒。
ウィスキーやブランデー、焼酎などと同じようなお酒です。
蒸留酒が作られたのは紀元前750年。
古代アビニシアでビールを蒸留した酒(現代でいわれるウィスキーの類い)が始まり。
その後ギリシャへと伝わり、蒸留技術が発展。
ヨーロッパや世界各国に広がっていったそうです。

蒸留するために使われていた蒸留機の名前は「アンビック」や「アランビック」と呼ばれ、それを使って作った酒をアラックと呼ぶようになったそうです。
お酒は陸伝いに伝達され、メソポタミアを中心に西はアクアビット、ブランデー、ウィスキー。
東はインド「マフア酒」、モンゴルの「アルヒ酒」、中国では「白酒」、タイの「メコン」そしてインドネシアの「アラック」と伝達。 その後は日本にも伝来。
14世紀ころ「阿剌吉酒(あらきしゅ)」という名前で泡盛や芋焼酎を製造。
名前の通りアラックが伝来したのでしょう。
同様に焼酎を蒸留する機会を蘭引(らんびき)という名のとおりアランビックが語源だとわかります。

焼酎の仲間であるアラック。
インドネシア以外でも「アラック」という名称を使っているところも多い。
アラックは汁という意味でそのままズバリ酒のこと。
他国のアラックを飲んでみたが、雑味があり、癖が強い。
泡盛に近い感じなのだが、インドネシアのアラックは少し違っていました。
香りは華やか。
酒臭さというのがなく、口に含むと花のようなフルーティーな味わい。
お勧めの飲み方はハーフロック。
常温だと少しだけ雑味がありますが、冷やすことにより味にまとまりが出ます。

アラックの材料はなにやら椰子の花から採取される樹液を使っているかららしい。
残念ですが、日本の焼酎にはアラックのようなお酒が無い。
どちらかというとアルコールっぽさをだし、パンチのあるものばかり。
酒粕焼酎はアラックに近いが、やっぱり香りのよさはアラックの方が上。
そんなお酒に出会ったインドネシア。
ただインドネシアの酒事情は相当厳しいようです。

インドネシアはお酒の酒税が300%以上。
また輸入税が150%とお酒には大分厳しい国だそうです。
イスラム圏のため、宗教上お酒が飲む習慣が無い。
また国が種類の輸入を独占しているため、日本で1000円くらいで飲める酒が5000円以上するものもある。
そんな酒税が異常に高い国だから、昔の日本のような事件も頻繁に起こっているようです。

密造酒。
つまり自家製の蒸留酒。
しかも脱税のため、使用するのはメチルアルコールを使うらしいです。
戦後の日本で爆弾酒と呼ばれたあれです。
工業用メチルアルコールから精製。
しっかりとした設備のないところで作るため、それを飲んで酒に当たる人もいるらしいです。
爆弾酒と呼ばれるだけあり、「当たったら死ぬ」ようですね。
どうやらインドネシアでは普通の企業でもメチルから精製し販売しているらしいです。
外務省のホームページにも「現地でアラックは飲まないように」というような注意書きがされていました。

こんな経緯があり、日本にあまり輸入されないアラック。
せっかくおいしいお酒なのに、酒屋で見かけることはありません。
通販などには出ていますが、ちょっとその金額を出すのは...。
という値段設定になっています。
輸入するより日本で作ったほうが安いのでは!?
と思う今日この頃、どこかの酒造さんが何とかして作ってくれないですかね。

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